著者 村上春樹
新たな知識を求めてこの本と出逢う。
ひと夏の思い出が中心となっている物語、その物語を村上春樹氏らしく、村上春樹氏らしい、言い回しにて表現。
村上春樹氏の物語を読んでいると、生と性と死が、絡んでくる。それが人気あるのかもしれない。
そして時に出てくる罵倒する言葉、最低な男、嘘つきなどの言葉から来る心情とはいかがなものかと思われる。
人間とは自分自身がかわいいものでもあるし、自分自身が嫌いな生き物でもある。
だからこそ好きな自分と嫌いな自分をこの本は押し出しているのかもしれないし、ただの思いすぎかもしれない。
それは読者が人それぞれ好きに受け取る自由があるのである。
友人である鼠と、指が4本しかない女の子との一夏との関係性。
そしてそれが故郷である関係性。
故郷を思い出す大切さも表しているし、所詮、故郷故郷だと言う思いも表しているのではないかと思う。
ほろ苦い夏の経験とも取れるし、刺激のある夏の経験ともとれる。
この本を通して私たちはどのような思いを抱くのでやろう?
一期一会の大切さ?誰にでも嫌いな自分がいると言うこと?
他には…。
あなたにはどんな1行が届き、どんな言葉が残りましたか?
村上春樹のデビュー作
1970年夏、あの日の風は、ものうく、ほろ苦く通りすぎていった。僕たちの夢は、もう戻りはしない――。群像新人賞を受賞したデビュー作
1970年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。
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