著者 辻仁成
新たな知識を求めてこの本と出逢う。
1つの家族の話であり、破壊と創造をテーマにした話と受け止めることができるが難しかった。
ダリアという悪魔が主婦と不倫。
目的は不倫?
このダリアの目的は?
主婦を先頭に段々、家族に侵入してくるダリア、官能的要素もあり家族のあり方を考えさせる一面もある。
ダリアがきてから、妻が美しくなった、息子が反抗しないなど。
本来は父親がしないといけないことをダリアを利用して家族の問題に向き合うと、捉える事もできることが楽しさを感じることができた。
全体的に難しい話であったが、家族が抱える闇の部分をダリアと言う悪魔の男に例えて再生を図る落としたのかもしれない。
新しいもの、良い物を創造しようとすると古いものを壊さなければならない。
破壊と創造である。
どうやって破壊するか、自分自身で破壊できれば良いができない、だからダリアと言う悪魔を使って破壊を試みた。
1つの話を作る上で面白い話ではある。
ページ数も少ないため一気に読んでしまいることも1つの魅力かもしれない。
そして1番面白いところは、読む人によってどのような受け取り方もできるということである。
あなたはどのように受け止めましたか?
あなたにはどんな1行が届き、どんな言葉が残りましたか?
その男が家にやってきた日から、妻のスープの味が濃くなった。野蛮さとまがまがしさを瞳に宿す、褐色の肌の青年ダリア。彼はすれ違いの一瞬で、平凡な人妻の心を奪い、冒涜の愉楽へと誘い出す。やがてその矛先は家族にも向かっていくが……。果たしてダリアとは何者か。美と悪徳が明滅する官能的な筆致から、もうひとつの現実世界への扉を開く衝撃作。作家生活20周年記念作品。
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