2019年6月10日月曜日

ダーティー思考

ダーティー思考


著者  前田拓

新たな知識を求めてこの本と出逢う。

何故か世界では悪童が好かれ、人気者になる。

しかし、日本では、悪童は悪童で決して人気者になることはない。

失敗を許さない日本社会の特徴である。

こんな時代だからこそ、悪童的思考により世界観を壊すチャンスかもしれない。

今回このダーティー的思考は基本的にサッカー界での話。

強烈な個性を持った選手達である。

スェーデンのイブラヒモビッチ。

サッカー選手になってなかったら犯罪者になっていたかもしれない。

移民の子だからこそ、強烈な結果が求められる。結果でしか評価されない。

純粋なスェーデン人と比較してもマイナスからのスタート。

だからこそ、イブラヒモビッチは誰よりも結果にこだわり、誰よりも強烈な個性を手に入れた。

環境が彼を育てたのである。

日本でも同じだある、環境が人を育てる。

人を育てると偉そうな言葉を投げかける人は多い。

人は人を育てるほど偉くないのである。

大切なことは人が育つ環境を作ることである。

アルゼンチンのマラドーナも強烈な個性を持ったプレイヤーの1人である。

そのマラドーナは言う、貧困も苦しくてしんどいが、富を得ることも富を得るなりの辛さがある。

そんなマラドーナはコカインに走った。

世紀の天才であったが、残念ながら彼の終焉はコカインによってもたされた。

今や世界ナンバーワンプレーヤーであるポルトガルのロナウドも同じである。

彼は見栄が強く自尊心が強い。

だから彼は常にストイックにナンバーワンを目指す。

そして誰よりも自分がナンバーワンと言う自負がある。

だから彼は周りの人間と衝突する。

ただナンバーワンを貼り続けると言う事は並大抵のことでは無い。

自分で言葉を吐いて自分で追い込んでいくしか方法論はないのである。

さらにマスコミを賑わせると言う意味では、同じポルトガルのモウリーニョ監督もそうである。

彼はよくマスコミと衝突する。

しかしその衝突する意味、あと自分自身が注目される意味は選手を守るためである。

選手を守るために自分自身が犠牲になっているのである。

だから彼はマスコミからの評判が悪くても、クラブ内及び選手たちの評判は良い。

アルゼンチンのシメオネもダーティーな部類に入る。

彼は、言う。

信念を伝えることが出来ないなら、その信念は無意味だと。

彼は徹底的に勝利に拘る。

その勝利への飽く無き追求心が彼の魅力かもしれない。

さらにこの人、カントナ。

フランスのというか、マンチェスターユナイテッドのカントナの方がしっくりくるかもしれない。

1番楽しかったことは?

フーリガンに蹴りを入れたこと。

悪童の代表である。

しかし、彼が愛されるのは、練習で意外なほど真面目であるという事である。

そんな彼は謎に包まれてこの世を去りたいらしい。

ブラジルの悪童と言えばこの人、ロマーリオ。

俺様、誰様、ロマーリオ様。

1番のフットボーラーは俺。

ペレやジーコではなく俺、ロマーリオ。

しかしそんな彼も良い事を言う。

子供の頃、自分より上手い奴はいたが、彼らは自分を信用しきれなかった。

ロマーリオは自分を信用し続けた、誰よりも。

最後は噛みつきで有名なウルグアイのスアレス。

彼はとにかくハングリーの大切さを語る。

ハングリーだからこそ、何かにおびえ、先に攻撃して誤魔化す。

良い事ではないが、こんな、キャラがいてもいいだろう。

いや、こんなキャラがいるからサッカーは楽しいのかもしれない。

あなたにはどんな1行が届き、どんな言葉が残りましたか?

サッカー界が生んだ偉大なアウトローたちが刻んだ強烈で愛おしい、粋な発言の数々。フットボールの神に愛された“異端児”たちが放つ珠玉の名言。時に不遜で身勝手、反道徳、反体制的でありながら、誰よりも自分を信じて生きる彼らの力強さと人間味、批評精神に溢れた言葉を通してその思考に迫る。


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