2019年6月10日月曜日

サヨナライツカ

サヨナライツカ


著者  辻仁成

新たな知識を求めてこの本と出逢う。

男性と女性、それは恋をする生き物。

たまに違う形もあるが。

しかし恋愛ということに関してはプロセスが大切になる。

どのようなストーリーで恋愛が成り立つのか、これを自分の人生、もしくは小説の中で体験する。

これが小説を読むひとつの醍醐味である。

東垣内豊と沓子の2人の恋愛物語。

東垣内豊には尋末光子という婚約者がいるのだが。

人生の最後を迎えるときに、あなたなは愛した事を思い出しますか?

愛された事を思い出しますか?

今回は、過去に今まで経験してないほど人を愛して、人に愛されることを経験した人間が、結婚を約束した人間と比較してどちらを選ぶかと言う話でもある。

愛と言う狭間での葛藤と、現実路線と言う平凡な生活の葛藤。

これに揺れ動く男。

そして遊びのつもりだったが本気になってしまった女。

遊びの恋と言うのが存在するのであろうか?

遊びと言いながらも何かしら情が入ってしまうのが日本人。

そして、25年と言う長い年月をかけて思い出と化した思いは、どのような色になるのであろうか?

死ぬ間際、君は愛したことを思い出す?

愛された事を思い出す?

まさに、この小説の究極な問いかけだ。

そして、この本を読んで、こう問いかける。

これほどまでに人を愛した事はありますか?

これほどまでに人に愛された事はありますか?

自分自信にも問いかける一冊。

読書しながら胸がドキドキするし、人生を考えさせられる一冊になった。

人生において、1度は読んでおくべき本としてカウントしても良いかもしれない。

見方を変えれば、裏切りにもなるから誰にでもというわけではないが。

ただ、このような小説はとても考えさせられる良い小説でと思う。

もっと、このような小説が増えると、社会が、人生が豊にになる気がする。

私のような、読書をする人間がいかに、投資という購買をする、本を買うという活動するかにより、より良い本、物語に出逢えるだろう。

豊な社会を目指して。

あなたにはどんな1行が届き、どんな言葉が残りましたか?


“好青年”と呼ばれる豊は結婚を控えるなか、謎の美女・沓子と出会う。そこから始まる激しく狂おしい性愛の日々。二人は別れを選択するが二十五年後の再会で…。愛に生きるすべての人に捧げる渾身の長編小説。


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