著者 木皿泉
新たな知識を求めてこの本と出逢う。
今日も晴天の中、私は本屋に向かい散歩を始めた。
だいぶ着込んでいるせいか暑い。
顔や手は冷たい風に晒され冷たい。
そんな事を感じながら本屋にたどり着いた。
ブラリと本屋を歩いていると本屋大賞第2位の帯がかかった小説が突然、私の視界に入ってくる。
吸い込まれるように、ふっと手に取り見ていると2014年本屋大賞第2位と、書かれている。
表彰される本は何かを持っている。
何かが認められたから表彰されたのである。
これは1度体験してみようと思い購入させていただくが、そのあとは・・・、スタバことスターバックスにお邪魔させて貰う。
本日のコーヒーを購入させてもらい、私の読書時間がスタートする。
結婚して早くに旦那が死に義父と一緒に住む。
もう9年も経ち、現在の交際者から結婚の申し出がある。
しかし、私は結婚したくない。
それは・・・。
家族って何?
深く考えるとそんな疑問が浮かんでくるストーリーである。
私にとって家族とは?
考えたことがありますか?
むしろ、側にいて当たり前の存在。
ただそれだけ、ただ。
複雑な人間社会の中で唯一信じられる存在ではないか、家族とはと、思いながら私はスターバックスの店内を見渡す。
今日はパソコンを打つ人、読書をする人、スマホをいじる人など静かな人が多い。
どうやらここには家族の匂いがしない。
家族は家にいるものと疑問に思いつつ、私の読書は続いていく。
自信がなく逃げ回る、人間は弱い生き物である。
しかし、その事に気がつくのはいつになるだろう?
いつまでも気がつかない人ばかりの中、私は気がついたのかな?
あなたはどう?
そう問いかけても無意味。
だって、他人は他人、自分は自分なのだから。
だから、いかに自分がどんな人間なのかを知る必要があり、努力していかなければならない。
そして、一生懸命生きること。
生をいただいた以上、生きる必要がある。
一生懸命に、一生懸命に。趣味ってなんだろう、ふっと思ったのには訳がある。
ギフが趣味を探して登山をしたからである。
この小説は読者を小説の世界に連れて行ってくれる。
是非、ドラマ化してほしい物語。
オススメです。
そこでギフが思いついたこと、生死を共にしたいという事。
一般の人達と、そこらへんの会社の人達と、自分の周りの友達と生死を共にしたいですかと聞かれたら、どんな答えが出るのであろう。
考える、考えてしまう。
そこにあるのは、YESではないからではないかと思う。
私の中で、私の心は反応してしまう。
生死を共にしたい相手、それが一生の相手。
私の心に突き刺ささる。
小説の中は生死を共にするしかかかれない。
そこからは各自の思いである。
各自のね。
そんな事を思いながら珈琲をいただく。
至福の時間が止まらない私の中で。
人は何のために生きていくのだろう、そんな思いにかられるストーリーがあり、さらになぜ人生を生きていくのかという疑問に思うような人生もあるという事を考えさせらた瞬間に私は出逢えた。
たくさんの人にたくさんの人生と言うストーリーがある。
そのストーリーをどれだけの人が共有できるのであろうかと私はふと疑問に思った。
つまり人は人との関わりで彩られていくということである。
そんな思いをさせられるこの小説には不思議な力があるような気がする。
私はそんなふわふわとした気分で読書を続けている。
その読書の先には何があるのであろうかとふと考える時がある。
しかし答えは見つからない。
それでいいのかと疑問に思う。
それでいいのだと納得してしまう自分。
それが人間というものなのか?
と、冷静になって考えてみれば笑顔の絶えない空間に私は存在していた。
周囲の人々はコーヒーを飲み、パソコンに向かったり読書をしたり会話を楽しんでいる。
私はそんな中読書をしながら至福の時間を過ごしている。
私達は考えなければいけないのかもしれない。
生きるという事を、生存するという事を、自分の居場所を。
あなたは持っていますか、自分の居場所を?
あなたにはどんな1行が届き、どんな言葉が残りましたか?
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