著者 唯川恵
新たな知識を求めてこの本と出逢う。
寒さがひかない今日この頃、そんな寒さの中私は暖房のかかった部屋で読書をしている。
いやむしろ読書と言う時間をありがたいことに与えてもらっている。
本を読むと言うこと、言葉と言うものに出会うこと、活字と言うものも出会い、私は恵まれたことにいろいろな出会いを与えられていると思うようにしている。
今回は唯川恵氏のだんだんあなたが遠くなると言う小説と向き合っている。
そしてその中で1番最初の話が空にいちばん近い場所である。
空を眺めることが好きである。
向かいのマンションの屋上から見える空が気持ち良さそうだから条件の悪いアパートに住むと言う女の子。
こんな風変わりな女の子の話である。
希望に満ちた社会にチャレンジしたが、第2の社会人生活を送る事に。
ファーストチャレンジでは人も物も何もかも全てを手にしたくてたまらなかった。
抱えられないほど手にしても、もっともっと欲しくなる、欲求が止まらない。
だけどこんな思いをしたくない、2度と。
だから何もいらない、何も執着しないと決めて時間を過ごす。
そんな生き方にあこがれをもった、主人公の萩。
色々な生き方がある中で、人は皆、納得して人生を送っているのかなと考えると、納得した人生を送っている人は少ないのではないかと思う。
そして、料理上手な彼、要司と、不倫で妊娠した昔の親友、いずみ。
この3人の人間関係はいかにって所だけど・・・。
でも本当に女って、料理上手な男を彼にしたがる。
料理をしたくないのか、はたまた美味しい料理を食べたいのか、はたまたどちらともなのか(笑)。
不倫で身籠った友達のいずみを2人で励ましていく。
その中で、萩に葛藤が生まれてくる。
私の知らない彼(要司)を友達のいずみから教えてもらう事に。
改めて気づく、萩は彼の事を知らなかった事に。
でも、友達は大事、彼を信じている、でも、私の知らない彼が現れてくる、親友のいずみを通して。
よくある三角関係に発展?
勝つのは弱い女?
残るのは強く見られる女、本当は弱いのに?
そして、萩は気づいてしまう。
変わってしまったことを。
以前とは違う事を。
大好きだから、感謝してるから、あなたを振るの。
愛してるから、別れを告げる。
これが、あなたにできる唯一の恩返しだから。
誰と誰が付き合って、誰と誰が別れたという事は結果論でしかない。
誰と出逢い、どのように変わり、どのような生き方をするようになったか?
人間は前を見て歩いていく生き物である、改めて考えさせられる一冊。
あなたにはどんな1行が届き、どんな言葉が残りましたか?
半年前、23歳の萩はすべてを捨てた。裏切られた恋も、空虚なOL生活も。園芸店での仕事を見つけ、新しい恋人、要司と付き合い始めた萩の前に、同郷の親友いづみが現れる。萩と要司は、不倫の末に妊娠した彼女の力になろうとするのだが、三人の関係は次第に変化して―。恋のため、友情のため、そして何より自分を好きでいるために、萩が下した決断とは。切ないほどまっすぐな恋愛小説。
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