2020年4月11日土曜日

「ペスト」「オーバーロード 単行本 1-13巻セット」「オーバーロード(12)」「オーバーロード (8)」

ペスト


発表されるや爆発的な熱狂をもって迎えられた、
『異邦人』に続くカミュの小説第二作。


アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。ついで原因不明の熱病者が続出、ペストの発生である。外部と遮断された孤立状態のなかで、必死に「悪」と闘う市民たちの姿を年代記風に淡々と描くことで、人間性を蝕む「不条理」と直面した時に示される人間の諸相や、過ぎ去ったばかりの対ナチス闘争での体験を寓意的に描き込み圧倒的共感を呼んだ長編。

本文冒頭より
この記録の主題をなす奇異な事件は、一九四*年、オラン(訳注 アルジェリアの要港)に起った。通常というには少々けたはずれの事件なのに、起った場所がそれにふさわしくないというのが一般の意見である。最初見た眼には、オランはなるほど通常の町であり、アルジェリア海岸におけるフランスの一県庁所在地以上の何ものでもない。
町それ自身、なんとしても、みすぼらしい町といわねばならぬ。見たところただ平穏な町であり、地球上どこにでもある他の多くの商業都市と違っている点に気づくためには、多少の時日を要する。

本書「解説」より
ペストに襲われ、外部とまったく遮断された一都市のなかで悪疫と戦う市民たちの記録という体裁をとったこの物語において、ペストの害毒はあらゆる種類の人生の悪の象徴として感じとられることができる。死や病や苦痛など、人生の根源的な不条理をそれに置きかえてみることもできれば、人間内部の悪徳や弱さや、あるいは貧苦、戦争、全体主義などの政治悪の象徴をそこに見いだすこともできよう。たしかにこの作品はそういうふうに書かれており、そしてなによりも、終ったばかりの戦争のなまなましい体験が、読者にとってこの象徴をほとんど象徴に感じさせないほどの迫力あるものにし、それがこの作品の大きな成功の理由となったことは疑いがない。
――宮崎嶺雄(訳者)

カミュ(1913-1960)
アルジェリア生れ。フランス人入植者の父が幼時に戦死、不自由な子供時代を送る。高等中学(リセ)の師の影響で文学に目覚める。アルジェ大学卒業後、新聞記者となり、第2次大戦時は反戦記事を書き活躍。またアマチュア劇団の活動に情熱を注ぐ。1942年『異邦人』が絶賛され、『ペスト』『カリギュラ』等で地位を固めるが、1951年『反抗的人間』を巡りサルトルと論争し、次第に孤立。以後、持病の肺病と闘いつつ、『転落』等を発表。1957年ノーベル文学賞受賞。1960年1月パリ近郊において交通事故で死亡。

宮崎嶺雄(1908-1980)
東京生れ。東京帝大心理学科中退。岸田国士に師事、バルザック、サンド、メリメ、カミュ等、多くの仏文学を翻訳紹介。1941年、フランス文学賞受賞。戦後創元社編集長を務めた。


オーバーロード 単行本 1-13巻セット

セット内容
9784047281523 オーバーロード1 不死者の王
9784047284517 オーバーロード2 漆黒の戦士
9784047286894 オーバーロード3 鮮血の戦乙女
9784047289536 オーバーロード4 蜥蜴人の勇者たち
9784047292598 オーバーロード5 王国の漢たち [上]
9784047293564 オーバーロード6 王国の漢たち[下]
9784047298095 オーバーロード7 大墳墓の侵入者
9784047300842 オーバーロード8 二人の指導者
9784047304734 オーバーロード9 破軍の魔法詠唱者
9784047340893 オーバーロード10 謀略の統治者
9784047342309 オーバーロード11 山小人の工匠
9784047348455 オーバーロード12 聖王国の聖騎士 上


オーバーロード(12)



遂にデミウルゴスの謀略が動き出すーー。 王国に突如として現れた謎の「蟲使い」や「ヤルダバオト」と名乗る悪魔。 相対するは、王国最強のアダマンタイト級冒険者チーム「蒼の薔薇」!!


オーバーロード (8)


ついに"王国編"開幕!

"黄金"と賞賛される、美貌と才知、優しさを兼ね備えた王女。その王女を一途に守り、支え、そして慕情を秘める少年。リ・エスティーゼ王国を舞台に繰り広げられる絢爛豪華な物語――そして、その裏側をご覧あれ。




時間革命

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