新しい鳥たち
著者 片山恭一
新たな知識を求めてこの本と出逢う。
最近では当たり前のように誰もがネットをする。
そしてそのネットの中でブログを書く人たちが増えている。
私もその1人だが。
そのブログによりトラブルが発生する。
昼間合えば普通の人たちだが、ネットの世界に入り込むとなぜか凶暴になってしまう。
『言葉ってものは公共の財産なんだぜ』胸に染みてくる言葉であった。
正直読み始めは意味がわからない。
何が言いたいのか、何の物語なのかが、なかなかつかめない小説である。
そんな中で、現実と空想が入れ混ざっているが、面白いセリフが1つ出てきた。
『どうして人は奪い合うのか』
そのとおりである。
何故、人は人と競合して奪い合いをするのか?
この小説は空想を通して社会問題を定義しているかのように感じることがある。
それが著者の片山恭一氏の狙いかもしれない。
例えば経済問題も出てくる。
1%の富裕層と、99パーセントの貧困層が同じ資産を所持している。
このことを大抵の人は知ってると思うが、さらに若い人たちにも教えてあげたいと言う気持ちが見え隠れするのも事実である。
つまり誰もが今の社会、今の時代に納得していないと著者の片山恭一氏は伝えたいのかもしれない。
資本主義だから仕方ないのかもしれない。
しかし行き過ぎた格差は、不満もうみ、暴力を生むかもしれない。
それを危惧する時が近づいてきた。
誰もが争いを好まない、しかしそこに争いは生まれてくる。
やはり、格差が1番の問題であろう。
そんな中私たちは、生きていかなければならないが、どのように生きていくかが大切である。
そこに私たちは何をするのか、何を信じて生きていくのか、何を信念として生きていくのか?
その信念が、日本を、世界を、私たちの住む社会を変えていくのかもしれない。
どのような信念を持って生きていくのか、そしてその信念をどのように後世に伝えていくのか、改めて考えされる小説であった。
物語性としては正直あまり面白くなかったが、まぁ好きな人は好きなんでやろうと思う。
どのように感じたかは、人それぞれである。
この小説を読んで、たくさんの人たちが争いのない社会に憧れて、争いのない世の中を目指してほしいと思う。
争いと言うのはあくまでも犯罪や戦争のことである。
競争はどうしても生じてしまう。
経済に競争は必要だからそこは仕方がないのかもしれない。
しかし、経済の競争で買ったものが、社会に貢献するような行動をとるような世の中になって欲しいとは思うが。
こればかりは人それぞれの価値観によるであろう。
だからこそこの小説を読んでどのように感じたかも人それぞれの価値観によるであろう。
あなたにはどんな1行が届き、どんな言葉が残りましたか?
本作の主人公・キクには、大半の人間は私利私欲と我が身可愛さだけで生きているように見える。どうして人は奪い合うのか。なぜ仲良く分かち合うことができないのか。
うまくやっていくやつもいる。そうでないやつもいる。会社へいかなければ、学校へ行かなければ。でも、身体は逆の反応をする。
キクはなんとか人並みに働いてはいても、いつ脱落してもおかしくないという強迫観念めいた思いに絶えず付きまとわれながら、いつもその境界線上にいると思っていた。
彼は中学三年の夏休みに、世界の印象が変わってしまうほどの決定的な体験をしている。そして遂に彼もギブアップしてしまう。30歳になる前夜にこの世界を去ることにした。その決行直前、見知らぬ若い男が彼を訪ねてくる……。
愛を描いて日本で現在までに最も多くの読者が手にした小説(単行本)の著者が、日本のみならず世界の現状に対してただ手をこまねいてはいられない小説家の役割にとことん向き合った、愛の実践的普及小説。
うまくやっていくやつもいる。そうでないやつもいる。会社へいかなければ、学校へ行かなければ。でも、身体は逆の反応をする。
キクはなんとか人並みに働いてはいても、いつ脱落してもおかしくないという強迫観念めいた思いに絶えず付きまとわれながら、いつもその境界線上にいると思っていた。
彼は中学三年の夏休みに、世界の印象が変わってしまうほどの決定的な体験をしている。そして遂に彼もギブアップしてしまう。30歳になる前夜にこの世界を去ることにした。その決行直前、見知らぬ若い男が彼を訪ねてくる……。
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