著者 蒼月海里
新たな知識を求めてこの本と出逢う。
幻想古書店で珈琲をの感想にて。
本が好きだからこそ本屋に行く、ということであれば本屋は最高のスペースと化すが、知識の探しであれば退屈なスペースと化す。
本屋とはそんなところだし、そんなところだから好きなんだろう。
最近は本が売れないため、本屋の努力も大変である。
工夫がない本屋は寂れていく一方だし、閉店されていく。
そんな時代だからこそ、知恵を絞り工夫が、必要である。
しかし、我々消費者にとっては、工夫された色々な書店を見る事ができる。
なんと贅沢な!
なんと素敵なことなんだろう、感じ感謝する事が必要だし、本に投資する、本を購入することがだいじである。
文明は投資をしたものしか発展しない。
そして本屋で不思議な体験をすると言う話がこの小説には描かれている。
推理と本をコラボさせようとしている新たな作品となるであろうか?
幻想古書店である、止まり木という書店。
この書店の目的は何であろうかと疑問に思わせてくれる。
私達は、不思議な世界に憧れる人種?
『現実主義の方もおられると思うが。』
だから世の中fantasyが存在する。
恐らく現実の社会に疲れているのかもしれないし、幻滅しているのかもしれない。
強欲主義の世の中だから。
そこに本という小説にて新たな世界に救いを求める。
いや新たな世界を作り出そうとしているのか?
そんな人間社会でこの小説はファンタジーと、本を融合させれるか?
答えは各皆様の感じたことによる。
この不思議な古書店で働くことになった主人公の【名取司】と、不思議な古書店の店主である【亜門】の面白おかしいやりとりがある。
不思議なのは、名取司の親友である三谷太一にはこの古書店が見えないし、存在を確認できないとことである。
これは、著者の自分だけの空間を作りたかったのか?
それをこの小説に映し出したのかと、思わせる。
まるで子供の頃に、秘密基地を作ったかのように。
さてなぜ止まり木と言う名前の古書店を作ったのであろうか?
『飛ぶことに疲れてしまったときに、羽を休めるのにぴったりな場所』という意味合いも込められている。
確かに自然とリンクしていい名前である。
人間は自分たちが作り出した科学な社会と自然が作り出した自然界に惹かれる。
そしてその作り出された小説の中の正体は意外であった。
亜門は悪魔であると言うストーリーである。
悪魔だからこそ幻想的なこを作れるのである。
展開が急に変わったのでびっくりしたが、悪魔と言う生き物が消して恐ろしいものではないと言うことを言いたかったのかもしれない。
あくまであろうが人間であろうが心を持ったものは嘆き苦しむものである。
それを言い換えると生きている以上は苦しいもので遠回しに伝えたかったのかもしれない。
それは読む側がどのように受け取るか次第であるが、受け取り側によって本というのは内容が変わってくるものである。
それもこの小説の中で伝えたかったのかもしれない。
この小説はその他にも本が好きな人達に読んでほしいという要求が伝わる。
ちょっとした知識に読書とコーヒーと甘いスイーツが入ってくる。
読書と言えばコーヒーと甘いスイーツである。
本好きにはこのセットは必需品として外せない。
この話は『神保町』での話である。
古書店のメッカと言われる神保町での話である。
そしてこの本を読んだ後の感想として、1つの疑問が浮かび上がる。
それは何か?
それは、『自分の物語は小説にできるのか?』である。
あなたの物語は本にできますか?
あなたにはどんな1行が届き、どんな言葉が残りましたか?
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