著者 名取佐和子
新たな知識を求めてこの本と出逢う。
これは、交番の夜の感想である。
とある団地の見回りで。
男と思ってみたら女だった?
彼女は妻の事を知っている?
妊娠も知っている。
何者?
なんて物語の始まりである。
抹殺を計画する二人の女性。
そして、主人公と思われる了津さん。
この展開がどのように絡み合っていくのか不思議な始まり。
二人の女性が人生にヤケになり、事件を起こそうとしている。
ヤケになった原因は、過去のトラウマであった。
そのトラウマを消し去ることで人生の最期を迎えることができる。
そう思ったに違いない。
余命、数ヶ月と宣告されて人生やり残したことをやってしまおうと思うのである。
それが過去に私をいじめた人への復讐である。
よって彼女たちは体育館に火をつけようとした。
だけでも事前にふさがれる。
その塞いだ警官が了津さんである。
ちなみに女子!
了津という名前から男を連想しそうだが、あの有名なお巡りさんの漫画により・・・・。
次なる話は子供2人の家での話である。
少年2人が実のお母さんを探しに家出をしてきた。
本当にお母さんと会いたかったのであろうか?
本当の目的は何か?
それは双子の正面のうちの1人が『自閉症』だからである。
その病気によって1人の少年が特別にどこかに連れていかれることを、双子のもう1人が反発したからの家出である。
本当のお母さんに会うと言う家出の口実をもとに彼らは離れることいやがった。
1人になるのが怖かったのであろうか?
はたまた何を求めたのであろうか?
この件に絡んでくる来たギターのお兄さんはどのような役割を果たしたのか?
当然この事件に絡んでくる警察官、了津寛子ことリョーヒロは、どのような破天荒な発想でこの事件を解決に導いていくのであろうか?
2人の少年の真実にたどりついたら傷つく人はいないのであろうか?
そう思った時この物語の真実が見えてくる。
ギターの少年の役割は何なのか?
そしてこの少年が出てくるキーポイントとなる鍵は…。
なぜお姉さんのパシリに徹するのか?
真実が見えて来たときに全てがつながってしまう。
お姉さんはなぜ心を崩したのか?
さらにこのギターの少年の未来が見えてくる。
このような職業選択の仕方もある。
この話はとても良いことだったと思う。
それは職業選択の仕方を教えてくれたからである。
いい小説とはストーリー以外の何かの知識を詰めてくれることである。
最後の物語は、泉ノートの真実が明らかになる。
1つ1つの短編集のような作りだか、全てが繋がっており最後は見事としか言いようがないつながりであった。
このような小説に出会えることが人生でそう多くはないと思う。
我々はどのような【小説】に出会い、どのような言葉に出会うのであろうか?
リョーヒロこと、了津寛子の色が出てなかなか止まらない小説である。
この小説を見て警察官になろうと言う考えを持った人たちは何人いるのであろうか?
ぜひたくさんの人たちが正義感を持って【警察官】を目指して欲しいもんである。
治安の平和が心の平和をつくる。
あなたにはどんな1行が届き、どんな言葉が残りましたか?
閑静な住宅街にある鵜ノ森交番は、何の変哲もない小さな交番。しかし、そこに勤務するリョウヒロこと了津寛子巡査は、長身にカーリーヘアがトレードマークの不思議な警察官で、夜ごと交番を訪れる「人生の迷子」たちの悩みを軽々と解決してしまう。
女性ふたりの火遊び、家出少年の人探し、行方不明となった老人の捜索など、小さなトラブルの奥に隠れた「大切な真実」を今夜もリョウヒロが見つけ出す。
――何も「事件」の起きないハートウォーミングな“交番小説"です。
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